氏名 :T.H 様 82歳 女性 要支援1
現病歴既往歴:右上葉肺癌、腰部脊柱管狭窄症、腎臓病
訴え:自宅横の坂道が、手すりもなく降りるのが怖い。痺れていて足が上がらない。右腕が痛くて、上がらない。
ニード:足が上がるようになったら、坂道を降りて近所を散歩したい。
ご本人様より、「最初に比べて、動きが軽くなった。デイに来るのが、楽しみ。」と話がありました。
アシストジャパンでは、ご本人様の疼痛や可動域に対したリハビリを中心に行っていた。
今回の検討会でご本人のニードに沿った、日常生活でのリハビリを行えているかとの指摘を受けた。
個別リハビリで関わる時間で、痛みのある上肢だけのみでなく、生活動作を取り入れたリハビリを併用して
いくことが必要ではないかと考えさせられた。
もう一度、スタッフ全員で情報や記録を共用しながら、生活での問題点を抽出するために普段からの会話
での聞きとりを行い、記録を共有していくことが必要だと感じた。
H様は、常に右屈曲傾向であり、短縮が考えられた。肋骨と骨盤の長さを触診し、確認。
頚部から肋骨の短縮あり、肋骨間が硬く肋骨が十分に動いていない。緩めながら変化を見ていく。
普段のリハビリでは聞かれていた軋轢音も筋肉がしっかり伸ばされると、聞かれていない。
肋骨の動きが出てくると下肢の可動性も増し、介助から自動運動と変化し、上肢も痛み無く上げることが
出来た。
骨盤下肢の分節運動や立位でのつま先立ちも安定されていた。
右上葉肺切除模していることから痛みもあり、日常的に右屈曲姿勢をされていたと考えられる。
これらのことにより、ご本人様にも普段から深呼吸をして、肋骨の動きを出して頂き、生活動作においても
右側を伸ばして行う動作を提案していく。日常生活動作や家での運動とご本人の感じ方の変化を聞き取り
記録をして職員間で共有していく。
日常生活で体幹が伸び硬さが緩むことで、上肢や下肢の可動域が増しアクティビティに動ける事が出来る。
体幹へのリハビリをしっかり行なうことで、ご本人様のニードに沿ったリハビリを行なうことができると
考える。