右膝がしっかりしない
admin2024-08-06T02:08:45+00:00施設名:アシストジャパン デイサービスセンター3号館
サービス提供地域:松山
50代:男性
既往歴:脳出血、右片麻痺
この方は3月24日の症例検討にもご協力頂いた方であり、今回はリハビリの進行状態の確認と歩行機能の再評価と検討を行いました。
介入前の歩行は、体幹の左側屈に伴い右下肢を振りだしており、歩幅が安定していませんでした。
右下肢接地時は体幹の動揺と右下肢の不安定な様子が見られ、本人からは「右膝がしっかりしない」との主訴が聞かれました。
評価
右麻痺とアライメントは、左下肢股関節内旋・膝関節外旋・足部内反・右下肢股関節外旋・膝関節内旋・足部外反である。
①自宅手すりを想定し、歩行器を両手で把持するも、ふらつき見られる。
②座位で右膝伸展で体を反らす。股関節を屈曲することで、膝を引き上げる。触診にて腹筋・大腿四頭筋・長内転筋・下腿三頭筋の短縮と不活動が見られた。
運動療法
①骨盤の動きを誘導。大腿の介助にて正しい動きを学習。
②下肢の正しいアライメントでの運動。
③右上肢把持で、ふらつきなく台昇降が行える。
ご本人様から、膝の腫れが減った様な気がする。右足が、動かしやすい。前傾姿勢がとれやすくなり、右足の靴が、自分で履けれた。
まとめ
自宅は、段差が多く、転倒されたこともある女性の症例。左膝の痛みは、右下肢の不活動によるもので、右下肢のアライメントの異常と筋の不活動によって、運動障害が起こっていると考えられる。日々の生活の中で、代償運動を積み上げている。
運動療法では、下肢の正しいアライメントに修正を行いスクリュホームムーブメントの運動や、閉鎖性運動連鎖運動を行うことで、運動学習ができると考えられる。
今後の課題として、上がった右下肢が次のステップの準備が出来ていないことである。右足部を固定バンドで補助することで、ふらつきが軽減し次の動作の準備ができるのではないかと考えられる。
2019年7月21日 症例検討会