施設名:アシストジャパン デイサービスセンター7号館
サービス提供地域:高知市
69歳 男性
既往歴:第二胸椎圧迫骨折・脳梗塞後遺症(左上下肢軽度麻痺)・脳出血
インフルエンザで1か月程デイを休まれ、歩行時バランス能力が低下された方です。
移動は1本杖です。両肩が上がり前傾姿勢O脚で目線は足元を見ている為、小刻み突進様歩行となっています。(写真①)
側臥位では、両膝の間が閉じない状態でした。これは、骨盤に対して大腿骨骨頭が強い外旋位にあること側腹部の左右差(短縮の程度)と考えられます。(写真②)
右体幹をリラクゼーションし左上肢を自動運動する事で、体側側腹部のアライメントの修正。(写真③)
大腿骨を正しい位置へ修正する事で、筋緊張が緩んできました。(写真④)
股関節の伸展・内転を行い、骨盤の左右差と股関節のアライメントの修正。(写真⑤)
股関節自動運動の誘導にて、内旋可能。(写真⑥)
杖を使わず顔を上げ、目線は前をみて視野が広くなっています。背中が伸び、小刻み歩行が改善し歩く速度も速くなっています。(写真⑦)
筋緊張が緩和し、寝返りでも両膝の内側がつく様になり、ご本人も足が軽くなったと実感されていました。(写真⑧)
この症例は、ご自分で動く機会が少なくなればなるほど、屈曲姿勢の習慣により小刻みやすり足歩行が認められます。
週2回の利用の内、1回は日常生活に必要な基本動作の自発運動(最小限の誘導)の啓発。
もう1回は、屈曲姿勢の原因となる股関節屈曲・外旋と体側側腹部の筋肉や脊柱の柔軟性を出していく事を、チェックポイントとして経過を追う事にしました。
平成30年2月18日 症例検討会