サービス提供地域:香川
対象箇所:腰椎・股関節
傷病名:脊柱管狭窄症・坐骨神経痛
リハビリの目的:腰痛・坐骨神経痛で座位保持も困難だった症例が歩行器歩行を獲得するまでの関わり。痛みを改善して座位保持を安定させる、歩行訓練を開始する。
内容:
脊柱管狭窄症による腰痛が強く,二回の入院歴あり.トイレ以外はベッド寝たきりの状態で退院となる。
退院前のカンファレンスで,今後も疼痛コントロール行いながらの生活となるため過度の負担は避けつつ,現状維持レベルの活動性を維持できることが望ましいとのこと。
訪問開始時は右の臀部~大腿部痛のため左下の側臥位でベッド臥床.起き上がりだけで鋭痛あり。トイレの時は家族介助で起居・移乗を行い,ポータブルトイレで排泄していた。
疼痛緩和のため,側臥位⇔半側臥位の姿勢変換実施。
この時,後方にセラピストが位置し,自動運動にて腰椎の回旋運動を痛みなく遂行できる範囲を徐々に拡大.中枢部の筋活動得られることで背臥位⇔側臥位の寝返り動作における腰痛が消失。本人も楽になったと自覚され,ベッド上での端座位が可能となった。
その後,座位では右大腿外側に疼痛あり,大腿外側広筋に過剰な収縮を認めた。
筋のストレッチで痛みの増悪を認めた他,臀筋は筋力低下が著明であった. 骨盤と仙骨の分離を図るため仙腸関節のリラクセーションを実施し,骨盤や股関節周囲の姿勢の歪みを修整した。
大腿部の過常な筋収縮や疼痛がなくなり,臀筋の活性化図るため,介助にて立ち座りの練習実施できるようになった。
2ヶ月の治療後,腰痛及び大腿部や下肢の疼痛の消失見られたため,歩行器での歩行訓練と,デイサービス参加を想定した玄関段差昇降の訓練を開始した。
現在,デイサービスで入浴を行っているが,下肢に全く痛み生じずに浴槽をまたぐことが出来るようになっている。
また,自宅内も歩行器で移動出来るようになっている。